プラトニックなメル友

私のメル友は、今から10年以上前、子供が保育園に通っていたときの同じクラスの子供と仲良しだったお母さんです。
保育園というところは、不思議なところで、全員が子育てで苦労して、時間との闘いで毎日を暮らしているせいか、同志という感情が湧いて、仲良くなれるのです。

子供の寝つきが悪いこと、はしをちゃんと持てないこと、好き嫌いが激しいこと、らりるれろの発音が悪いことなど、今となっては他愛もない話題ですが、その頃は真剣に話し合っていました。

しかし、子供が小学校に進学し、バラバラになろうとするとき、クラスでメールを交換して連絡を取り合うことを発案してくれたお母さんがいて、私も登録しました。

3ヶ月くらいすると、そのお母さんからメールが来て、実は夫と別れることとなりましたとメールが来て、ちょっとどきどきしてしまいました。
夫がDVがひどくて、一度実家に帰ります。
ゆいちゃんパパのようなやさしい人と巡り合ったら幸せだったのになとメールに書いてあって、どう返事をしていいのか、ちょっと困ってしまいました。

でも私は、彼女を恋愛の対象というよりも、子育ての同志として接していたので、気持ちを強く持ってがんばってとメールに打ち込みました。

それからは頻繁にメールが来るようになりました。彼女も心の支えが欲しかったのでしょう。
私をお父さんのような気持ちで、苦しさを訴えていました。
心のキャッチボールは、昔文通していた頃を思い出して、なんだかほんわかとした淡い恋心を抱くような感じでした。

でも私の頭の中に不倫という言葉はありませんでした。
相変わらず秒単位のような子育てが続いている中で、家庭を投げ打って、一時の感情を爆発させるような勇気は私にはありませんでした。

彼女もそこのところはわきまえていて、今でも10年越しのメル友として、付き合っています。